2024.02.29 Thursday
長期優良住宅の税制上のメリットとは?ZEHとの違いも解説
Category : お役立ちコラム
長期優良住宅って一体どんな住宅なのか?今更聞けないポイントをわかりやすく解説。長期優良住宅にする意味あるの?なにがいいの?メリットやZEHとの違いについても紹介します。補助金制度の情報も合わせて見ていきます。
新築を検討し始めると、長期優良住宅という用語を見かけるのではないでしょうか。
長期優良住宅って、色々な説明を見ても難しい!
ZEHと何が違うの?ぶっちゃけ何がいいの?
こんな疑問をお持ちの方にピッタリの内容になっています。
それでは早速、本記事の要点をお伝えします。
1. 長期優良住宅とは
そもそも、長期優良住宅とはどんな家なのか?を分かりやすくお伝えします。
一言でいえば、「9つの項目をクリアしたことを第三者機関によって認定されている家」のことです。
出典:学ぼう!ホームズ君
上図にある9つの項目で、それぞれの基準をクリアしている家が長期優良住宅です。
長期優良住宅では、例えば耐震性が一番高い等級3であることや、断熱性もZEH以上である等級5、といったようにランクがあります。
また、住宅性能だけではなく、維持管理がしやすい仕様になっているか、バリアフリー性があるか?などの設計上の項目も含まれており、初めての家づくりでは気づかないような項目も含まれています。
1-1. 長期優良住宅は認定を受ける必要がある
長期優良住宅は登録住宅性能評価機関という第三者機関の認定、すなわち「お墨付き」をもらってはじめて長期優良住宅となります。
住宅会社の仕様だけでなく、専門の第三者によるチェックを受けることで信頼性も増して、万が一売却する時などに後押しになることも考えられます。
この長期優良住宅の認定を正確にお伝えすると、「登録住宅性能評価機関」という専門機関に技術審査を申し込み、工事完了後に適合証が発行される書類がこの認定の証になります。
2. 長期優良住宅のメリット
それでは、長期優良住宅のメリットを一覧表で見てみましょう。
長期優良住宅は、上記のように税金が安くなったり、住宅ローン控除として還付される適用額が多くなります。
2-1. 住宅ローン控除の適用額が最大化するメリット
まず長期優良住宅で大きい優遇措置としては、住宅ローン控除(住宅ローン減税)のメリットが最大化することです。
住宅ローン控除とは、一言で簡単に言えばその年に納めた所得税や住民税が控除(≒返金)される制度です。
23年末には、若者世帯・子育て世帯に限り住宅ローン控除の適用額が延長になっていますが、これも長期優良住宅であれば最大額のメリットがあります。
特に上記に記載した控除額以上にローンを多く組まれる方や、年収が一定以上高い方(=税金を多く払っている方 ※扶養人数などにもよるので、一概にいくらとは言えない)は長期優良住宅にするメリットが大きくなります。
共働きで連名で購入される方も同じく、持分割合による控除が受けられます。
この控除額は、ローンの借入額や金利・年数、年収、お住まいの地域、扶養人数などによりバラバラなので、自分ならいくら控除として税金が戻ってくるか?は、検討中の住宅会社に確認してみましょう。
ただし、長期優良住宅には申請に費用が掛かりますので、その申請費用の方が高くなってしまう場合も考えられるため、全ての人に当てはまる要件でないことも注意点です。
2-2. 各種税金が安くなるメリット
続いて長期優良住宅の2点目のメリットは、新築時に必須でかかる各種税金が安くなることです。
新築時には、登記といって自分の持ち物であることを公に証明するための手続きを行います。
この登記にかかる費用が減額されたり、固定資産税が安くなる期間が伸びます。
固定資産税は、自分の家を持つことで毎年かかる税金で、土地および建物の評価額に応じて掛かります。
この固定資産税が新築時は半額になる特典がありますが、一般住宅の場合は半額が3年に対して、長期優良住宅は5年になります。
西尾市で一般的には土地と建物で、約20~25万円程度の固定資産税が目安になりますので、この金額が半額になる年数が2年伸びるだけでも大きな節約になりますよね。
このような税制上の優遇を受けることができる点が長期優良住宅の特典といってもよいでしょう。
3. ZEHとの違い
さて、ここまでは長期優良住宅の解説をしてきました。
同じように「いい住宅」として、ZEH(ゼッチ)というキーワードもあり、どっちがどっちなのか?とよく分からなくなる方もいらっしゃいます。
パッとわかるようにお伝えすると、下記のような表にまとまります。
長期優良住宅は上記で解説したように、9つの項目の要件を満たす必要があります。(任意の項目もあり)
それに対してZEHはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスと言い、断熱や省エネに関しての項目しかありません。
そのため、耐震等級や耐久性といった要件はZEHには関係ありません。
もっとも、2025年からはZEH相当の家の場合、太陽光発電などでの屋根の重量増加を考慮し、壁量計算の場合は規定される壁量が増加しますが、ZEH認定基準自体に直接的には関係ない話になります。
また、補助金制度や税制上の優遇では差があります。
長期優良住宅には税制優遇がありますが、ZEHだけでは税制上の優遇は限られてきます。
そして第三者認証についても、長期優良住宅は解説通りとなりますが、ZEHは断熱および省エネに関する項目のみチェックが入る認証制度があります。
ただ、この認証制度であるBELSは、補助金制度を利用する時の必須項目となっていたりするものの、税制優遇などが追加されるわけではありません。
BELS自体も今後新築戸建だけでなく、賃貸住宅などにおいても一般的になるような方向性ではありますが、利用における直接的なメリットはまだ少ない現状です。
4. 補助金(子育てエコホーム支援事業)は長期優良認定住宅が有利
最後に2024年の住宅補助金制度で、もっとも注目されている「子育てエコホーム支援事業」ですが、長期優良住宅にすることで最大額の補助金を受けることができます。
新築の場合、世帯の年齢条件を満たせば、問われるのは実質的に家の性能のみになります。
ZEHだと80万円の定額補助金に対して、長期優良住宅は100万円となっており、新築では最大額が支給されることになります。
長期優良住宅でのデメリットである申請費用を考えたとしても、税制優遇が受けられる長期優良住宅の方が「オトク」と言えるでしょう。
5. まとめ
大信では、耐震等級3の物件を多く揃え、断熱や省エネもZEH・長期優良住宅を満たす要件の物件があります。
補助金制度は、建築した時期といった条件があるので、建売を購入する場合は性能だけでない条件をクリアする必要がありますので、どの物件であればどの優遇制度が利用できるかどうか、など詳しくはお問い合わせください。