2024.04.12 Friday
最近は平屋が流行り?平屋が流行っている理由からデメリットまで徹底検証
Category : お役立ちコラム
昨今の新築では、平屋が全国的にもブームとなっています。統計上も平屋は年々、割合が高くなってきており検討される方も増えています。平屋の基本的なポイントとして、なぜ人気なのか?その理由やメリット、そしてデメリットまで含めて解説していきます。
住宅業界では、最近「平屋ブーム」と言われています。
一般的には2階建てが8割以上の中、本当に平屋が増えているの?と思う方も多いのではないでしょうか。
今回は、なんで平屋が人気なのか?
また、平屋にすることによるメリット・デメリットも探っていきましょう。
それでは、まず今回の記事の要点からお伝えしていきます。
1. 平屋ブームの理由は建物の長寿命化
昨今、大手ハウスメーカーから地元の住宅会社でも、平屋をコンセプトにした住宅シリーズやモデルハウスが増えてきました。
その大きな理由は、建物の長寿命化によるものではないでしょうか。
出典:国土交通省・資料
元々、日本の住宅の平均「寿命」は約30年となっています。
上図は1998年のデータであるため、昨今は少し寿命が伸びているとは言え、多くの家が1世代が住むためのモノ、となっているのが実情でしょう。
実質30~40年で建て替える家が当たり前になっていましたが、昨今は長期優良住宅を筆頭に耐久性の高い住宅が増えてきています。
50年、60年住める住宅であれば、自分たちの老後まで考えて平屋にする方が多くいらっしゃいます。
長期優良住宅では、約75~100年という期間を想定した設計になっており、そのような背景からも「建て替えなくても良い」平屋が人気になっています。
1-1. 新築の1割が平屋、かつ年々棟数が上昇
作成:国土交通省データを基に大信で作成
上記のような背景をもとに、平屋は年々着工数が上がっているのが実態です。
21年度の新築着工数が、約40万を切った数字になっている中で、平屋の着工数は5.5万戸となっており約14%が平屋となっています。
昨今は住宅の高断熱化も進んでおり、大きな空間をとっても寒くなりにくい、などの理由から、建築面積はコンパクトでも広く感じることができる家が設計しやすい点も昔とは違うポイントです。
それでは、つづいて平屋におけるメリット・デメリットを解説していきます。
2. 平屋のメリット
まず平屋のメリットは、以下の3つです。
2-1. 階段がないことで長年、安心して住める
一般的な2階建ては当たり前ですが、階段があります。
しかし、新築を考えている方は階段は特に問題なく移動できるものとして考えがちですが、年をとってくると誰しも腰やひざなどに負担を抱えやすいです。
年配の方では、上下移動があることが億劫で2階を実質的に使っていない、という方も少なくありません。
その上下移動がなくなることで、長い間家全体を広く使えるという点もメリットと言えるでしょう。
出典:こくみん共済
また年配の方だけでなく、小さいお子さんも階段からの転倒のリスクなどもなくなるため、新築購入世帯にも人気となっています。
上図では、子どものケガとなる事故発生場所の一覧ですが、家の中での打撲などが一番多く、お風呂場と階段はもっとも気を付けたい場所とも言えます。
2-2. 生活動線・家事動線を上手く設計しやすい
平屋と並んで昨今は、「1階寝室」というキーワードがあります。
1階に和室を設ける文化がだんだん減ってきており、代わりに寝室を設けることで生活動線がグッと良くなります。
平屋を建てる土地の面積がないけど、平屋に憧れている方にはおすすめのプランですが、これもバリアフリーの観点と同時に、生活動線(家事動線)の向上が魅力です。
さらにランドリールームなども設けたり、ガス乾燥機の乾太くんなどを使えば、ストレスがかかりにくい家ができるのではないでしょうか。
2-3. 平屋は耐震上も有利
1と2の話はよくある話ですが、忘れてはいけない3点目が耐震性の話です。
一般的に建物が倒壊する場合、揺れに建物が耐えきれなく倒れ込むように倒壊しますが、この原因の1つは2階が重たいこと。
瓦屋根であることや、耐震性の低い家の場合、1階と2階の接合部が破断する、もしくは1階の土台と柱が破断して倒壊します。
これも平屋であれば高さが低いことで地震から受けるエネルギーを少なくできます。
物理のような話になりますが、横方向にエネルギーがかかったとき、高さが高いと受けるエネルギー量が大きくなりやすく、このことからも2階建てより1階建ての方が有利です。
これは木造・鉄骨などに限らず共通の話であり、さらに屋根材は軽い素材(ガルバリウム鋼板やスレートなど)にしておくことがおすすめです。
また、平屋であればLDKの上は屋根ですが、傾斜天井など吹き抜けとして天井高さが高いLDKを設計しやすく広々とした空間を創りやすいです。
一般的な家であれば、2階リビングにしないとできないようなことまで平屋であれば耐震性が高いまま可能です。
3. 平屋のデメリット
平屋のデメリットは何と言ってもコストに集約されます。
一般的な4人家族が住まう設計にするとき、おおよそ30坪程度は必要になってきます。
2階建ての場合、1階)15坪 + 2階)15坪 でよかったものが、平屋の場合は1階に30坪となってきます。
その分の土地の面積が必要であることから、目安としては60~70坪以上の土地が必要になってきます。
そして建物自体も、平屋の場合は割高になります。
その理由は、基礎と屋根が大きくなることが主な原因ですが、これは工法や住宅会社に関わらず共通のデメリットであると言えます。
4. まとめ
大信でも、ご案内のお客様より平屋、1階寝室というキーワードをよく聞きます。
統計としても肌感としても、平屋は1つのカテゴリーとして確立してきている感があり、今後も人気の新築形態となっていくでしょう。
土地が広い場所を確保できる、もしくは土地の形状や住む人数によっては、2階建てと同時に平屋を検討してみるのもよいでしょう。
大信では、西尾市を中心に建売や土地の販売を行っています。
注文住宅も実績が多くありますので、平屋でオリジナルの間取りを検討したい方も、ぜひお気軽に大信までご相談ください。