2024.08.25 Sunday
知ってトクする床材の基礎知識とメリット・デメリットを分かりやすく解説
Category : お役立ちコラム
新築時にインテリアを左右する床材のポイントを解説します。床材の種類や木質床材の種類ごとのメリットとデメリット、さらに最近人気が高いフロアタイルなども紹介します。貴方に合った床材を考える際にピッタリな内容になっています。
今回は床材について、基本的なポイントを解説していきます。
床材ってどんな種類があるの?グレードによって何がちがうの?
こんな疑問をお持ちの方の参考になるような内容になっています。
インテリアスタイル・デザインの「要(かなめ)」でもある、床材の基礎をマスターしましょう。
それでは、まず今回の記事の要点からです。
1. 床材の種類
出典:パナソニック
床材と聞くと、木材を原料としたフローリングが想像されがちですが、実はそれ以外にも様々な床材があります。
木質フローリング以外では、下記のようなものが床材として使われています。
・タイル(石材・陶器・磁器など)
・フロアタイル(樹脂製)
・クッションフロア
・カーペット
・畳
・コルク など
このように、多くの種類の「床材」が存在します。
希望するスタイル・使い方などによって使い分けましょう。
2. 木質フローリングを詳しく紹介
それでは、新築で主流となっている木質系フローリングを見ていきましょう。
実は木質フローリングにも様々な種類があり、それぞれのメリットやデメリットが存在しますので、注意してみていきましょう。
2-1. 木質フローリングの種類
出典:サンワカンパニー
木質フローリングは、大きく分けて無垢材と複合フローリングの2種類に分けられます。
無垢材はその名の通り、木材をそのまま床材に加工したものです。
素足で歩いた時、あたたかく柔らかい感触が人気になっており、無垢材に憧れる人は多いです。
一方、複合フローリングと呼ばれる種類の床材は、加工した木を組み合わせて床材とするものです。
この複合フローリングは表面に貼り付けるものにより、3種類に分けられます。
1つが、突板と呼ばれる木材をスライスしてシート状にしたものを貼り付けたタイプです。
もう1つが、シートと呼ばれるもので印刷シートを貼り付けるタイプです。
昨今の印刷技術は発達しており、正直シートと突板の違いは建築に詳しい人でないとわからないでしょう。
最後が、挽き板(ひきいた)と呼ばれるタイプで、1つ目の突板より木材が分厚く貼られており、無垢材に近い表面の感覚で、さらに複合フローリングのメリットを活かせるタイプになっています。
2-2. 無垢材のメリットとデメリット
それでは無垢材のメリットとデメリットを見ていきましょう。
まずメリットは、なんと言ってもその足触りの感触でしょう。
また樹種も非常に多様な種類があり、当然同じ柄・色というものは存在せず、1枚1枚ちがった表情があることから、多様なインテリアに対応できます。
そして無垢材は経年変化による色合いや、感触の変化もあるため、年数が経っていくことでだんだん深い色合いになっていくものも多いです。
一方のデメリットは、お手入れが大変なことです。
無垢材は木材そのもののため、湿気や温度の変化によって反ったり、床材自体が大きく変化しやすいです。
また経年変化で色合いが変化しますが、複合フローリングに比べてキズなども付きやすくなっており、メンテナンスが少し手間になります。
無垢材は、そういった変化やメンテナンスも含めて楽しめる方におすすめと言えるでしょう。
2-3. 複合フローリングのメリット・デメリット
出典:パナソニック・カタログ
一方の複合フローリングのメリットは、加工がされているが故にメンテナンスの必要性が低いことです。
板を交互に複数組み合わせて圧着していることから、湿度や温度による変化は少ないです。(季節・環境によって若干変化します)
また無垢材に比べて、表面のコーティングがしっかりしており、フローリングメーカーの床材は多くのフローリングで、市販のワックスより強力なコーティングになっています。
そのため、基本的にワックスがけは不要であり、どうしてもかけたい方は専用品を使わないとワックスが乗らないことが多いです。
反対に複合フローリングのデメリットは、どうしても本物感が少ないことです。
昨今は各社の技術力が上がり、本物の木のように見えるシートがありますが、無垢材のような表面のザラザラ感・肌触りは演出が難しいです。
挽き板タイプの床材であれば、製品としての安定性に加えて、このような無垢材に近い感触も楽しむことができますが、価格が非常に高額になってきます。
3. 床材の共通した注意点
つづいては、床材の共通している注意点をお伝えしていきます。
3-1. 床暖房や季節よって床材は “ 動く ”
出典:パナソニック・カタログ
床材の中でも木質系フローリングは、湿気によって膨らんだり縮んだりします。
上図は、フローリング同士が重なっている部分の断面図になっています。
特に無垢材はその変化が大きいことは説明した通りですが、複合フローリングでもこれは起こりえる現象になっており、ある程度は仕方がないことでもあります。
さらに床暖房がある場合、床材が乾燥して収縮し目隙(めすき)と呼ばれる、床材同士の間に隙間が生まれる現象が発生します。
これは、季節の変化で直っていくものでもありますが、あまりにも気になる場合は住宅会社に相談しましょう。
3-2. 経年で変化する
出典:パナソニック・カタログ
複合フローリングは表面の色の変化が少ないですが、それでも変化していきます。
無垢材は工事中から既に色が変化し始めるような樹種もあるほどです。
樹脂系のフロアタイル・クッションフロアや、石材・磁器などを原料とするタイルは、このような経年変化に強いため、デメリットが気になる方は素材から選んでみても良いでしょう。
特にタイルは経年変化をほとんどしない素材でもあることから、長年新築時の色合いなどを保つことができます。
4. 第三の選択肢・フロアタイル
出典:サンゲツ
木質系のフローリングが主流ではありますが、昨今は家のデザイン次第ではフロアタイル(塩ビタイル)を使うこともあります。
そもそも、フロアタイルとは?という基本的なポイントから解説しましょう。
まずフロアタイルとは厚さ約1.5mmを主流として、PVC(ポリ塩化ビニル)素材でできた床材のことです。
表面には、素材感をリアルに表現した凹凸加工(エンボス加工)が施されているものもあり、豊富な色柄・種類から選べるのも人気の理由です。
さらに樹脂であるため、油や水などが付着してもサッと拭くことができ、店舗などでも活用されるほど耐久性に優れているという側面があります。
そして嬉しいポイントは、価格が安いことも挙げられます。
木質系の床材に比べて、どうしても本物感は落ちてしまうものの、見比べたり、こだわったりしなければ、オトクな選択肢でもあります。
5. まとめ
今回の記事では、床材の基本的なポイントについてご紹介しました。
無垢材や複合フローリングは多くの住宅会社でも採用していますが、フロアタイルやタイルなども上手く活用すると、インテリアデザインの幅が広がります。ショールームなどで、床材を見比べてみるのもおすすめです。
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